在宅医療と訪問介護
訪問診療中心の在宅医療を20年近く新宿で行っている新宿ヒロクリニックの英裕雄医師のお話を聞きました。英医師は これまでの地域の開業医が時には往診に行く、というスタンスではなく、訪問医療という形で、専門性の高い医療をご家庭に届けるという実践をしています。重症の方も、本人の希望があれば在宅で診療し、家族や介護スタッフの悩みや相談にも応じています。
高齢になれば全く体のどこも何でもないという事はありません。 どこかしら体の不都合を抱えながらも、日々の暮らしを大切にして、読書をしたり絵をかいたり、お天気が良ければ友達とおしゃべりしたり庭の花を愛でたり、ペットの動物と触れ合ったりして過ごしたいものです。
病院に入院してしまったらできなくなる、そんな何気ない日常を自然に続けながら、専門性の高い医療も在宅で受けられれば、がんや糖尿病などの疾病があっても、自宅での生活が送れるのです。 そのためには 英先生たちが行っている「24時間365日のチーム医療体制」と同様の「24時間365日チーム介護体制」が必須です。
このチーム介護体制を作っていくのが 私たち訪問介護の現場の役目ですが、これはまだまだ緒についたばかりです。介護現場にそうした意義を広く理解してもらい、何とか活性化したいと思っています。