人生100歳時代への心構え
日本は世界一の長寿国です。現在日本人女性の平均寿命は86歳、男性は79歳です。男女とも喜寿を越えて長寿になったのは喜ばしい事です。日本の医療や食料事情が改善され、長寿になっているのです。
それでは現在65歳の女性は その後平均で何年生きるのでしょうか。「86(平均寿命)-65=21年」と言うわけではないのです。平均寿命は0歳で亡くなった人も含めて計算されるのですが、現在65歳の人が「あと何年生きるか」=「平均余命」を調べてみると、65歳の女性は平均89歳まで生き、2人に1人は90歳まで長生きします。また65歳まで生きた男性は4人に1人が90歳まで長生きします。
65歳の「高齢者」になったとはいえ、引退して悠々自適の余生などとは言っていられないのが現実です。その後30年間の生活設計をしっかり立て、経済的にも精神的にも自立して暮らしていきたいものです。
もちろん身体的な衰えや多少の物忘れが多くなることも、受け入れて行かなくてはなりません。高齢期は 人格としての個人の尊厳は守られながらも、多くの部分で、人の支援や介護のかかわりが不可欠になってきます。
今日の時代のセーフティーネットが、まさに介護保険制度であり、この社会連帯としての「世代間扶養」という理念のもと、高齢者の自立生活の為の質を落とすことなく負担を次世代にしわ寄せしない知恵が今まさに求められています。
20代の時は 50歳、60歳の自分の姿は なかなか想像できないものです。しかし65歳になると、85歳の自分、あるいは95歳の自分の姿も想像がつくのではないでしょうか。
「備えあれば憂いなし」笑顔がチャーミングな90代の自分を想像してそれに向けて準備に取り掛かりましょう。